「ボーダーを着る女は95%モテない」という本が以前発売されて少しだけ話題になった。そのとき「余計なお世話だばかやろう」と、自分のボーダーシャツへの愛を踏みにじられたように感じたボーダー好きな女性の方々は多いのではないかと思っている。そもそも、ボーダー好きは、モテたいと思ってボーダーを着ているのではない。いや、全くモテないのも寂しいので少しはモテたいが、それとこれとは別で、ボーダーがどうしようもなく好きだから着ているのである。まあ、モテるかモテないかでいえば、私は、ええ、モテておりません。けれども、それはボーダーとは全く関係なく、残念なことだが単に私自身の魅力不足が原因である。こんなこと書いてるんだから当然私はボーダー好きで、振り返ってみると結構縫っていた。(ボーダーシャツの写真はスライドショーになります)
これがないと何着ていいのかわからなくなるという愛用者も多いであろう、ボーダーシャツ。その由来は、フランス海軍のユニフォームやスペインのバスク地方の船乗りに愛用されてきた白地にブルーの配色の「バスクシャツ」と呼ばれるものだそうですが、今や、多くの人が気楽に着ることのできる柄物シャツの代表です。市販品でいうとセントジェームス社や、フランス海軍御用達のオーチバル社のものが典型的です。ちなみに私はセントジェームス社の白地に黒の配色のものを愛用しております。カチッとした生地にベーシックな型、ほどよいフィット感に絶妙な丈。いくつあっても困らないはずです。もっとたくさん揃えたいですが、先立つものがあんまりないので、ホイホイ買えないのがもどかしい。
「買えないのなら、作ればいいじゃない?」とセントジェームスやオーチバルっぽい布を探すのですが、これも、なかなかない。いつもの布屋さんでも売ってない。あんなふうにしっかりした幾度の洗濯にもへこたれないボーダー生地は、どこを探してもないのです。今のところ私は、店頭であれほどの布を見たことがありません。さすがフランス海軍御用達。あの布、松本市の主婦にも売ってくれればいいのになあ、とも思ったりしますが、そうこうするならもうシャツを買ったほうが早いような気がします。
元気がなくて服を選ぶのもめんどくさいとき、何を着ても似合っていない気がするとき、ボーダーを手に取ることが多いです。何故だか安心できる、そんな服かもしれません。まあ、めんどくさいからこれ着とこうってのが半分なのですけど。安心と手抜きが交互に顔を出すしましま模様・・・なんて、わたしの適当な解釈はさておきまして、ヨーロッパの中世時代にあらわれたというこの縞模様は、いろんな歴史があるようです。例えば、、、と書こうと本を真面目に読んでみたところ、英語圏では縦縞横縞ひっくるめて「縞」つまりストライプと呼ぶらしい。なるほど、縞の歴史について書き出すと縦縞にも話は及んでボーダーシャツからは遠くなりそうです。縞模様のあれこれはまた別の機会にすることにしまして、今日はこのへんで失礼します。