秋めいて参りました。「もう秋?!つい昨日まで夏だったじゃん?え?」みたいなことは多くの方が思っていらっしゃるようなのでもう言いません。黙って前を向き、秋物の服の話をしようじゃないか(今日はなんだか偉そうに始まったなあ)。私が好きな作家、中野ユカリさんの新刊が秋の到来と同時に届きました。そこに掲載されていた「スリット入りロングジレ」。この方のパターンは、流行を押さえつつも比較的簡単に縫えるものが多いので、今作って今着たいというわがままなソーイング心に応えてくれます。
いつも、これ縫いましたー!ばかりの投稿なので、たまには途中経過を載せてみようと、写真を撮りつつ進めました。縫い代を割ったりするところを写真に撮ろうとすると、右手にアイロン左手にアイフォンみたいなことになります。一人撮影会、おもしろかったです。以下、いろいろすっ飛ばしているところもありますが、大まかな工程です。ご興味のある方は、どうぞどうぞ。
①裁断
緊張の裁断。ここで全てが決まると言ってもいいのではないかと思います。正確に布を切ることによって、後の縫製が楽になります。楽に縫えるということは綺麗に仕上がるということでして。裁断は実は難しく、失敗すると取り返しがつかないことが多いです。それを避けるため、また裁断という地味な作業を嫌う方が多いため、洋裁教室などではあらかじめ裁断してあるものを縫うだけという場合がほとんどです。(行ったことないのでネット調べ)
②縫製:見返しと見頃を縫い合わせる。
いろいろすっ飛ばしておりますが、縫製しました。見返しには接着芯(黒いやつ)を張っています。襟ぐり袖ぐりの型を保つ効果があります。
③アイロン:縫い代を割る。
縫い代に1〜1.5cmの切り込みを入れたら、アイロンでぱくっと割ります。細かい作業ですが、アイロンの先を使えばわりと楽です。ピンポイントでアイロンを当てられるように、変なところに当たって変なシワができないように、下にまるめたタオルを入れています。「仕上げ馬」という専用の道具があるのですが、まだ購入には至らず。いつか欲しい。
④見返しを表に返す。
たぶん一番おもしろいところ。ひっくり返すとあら不思議、服のかたちになってきます。右上から時計回りに。あそこから手を入れる(なんだこの言い方)→前見頃を引っ張る→さらに引っ張る→服のかたちが現れた!
⑤アイロン:形を整える。
ひっくり返したら必ずアイロンです。
整ったところ。
⑥縫製:前中心を縫う。
見返しは見返しどうし、見頃は見頃どうしで合わせて、まち針でとめて縫います。
⑦縫い代を割って形を整え、前中心から左右5mmのところにステッチをかける。
⑧脇を縫う。
前中心と同じように縫います。ステッチはなし。
⑨縫い代を割って、スリットを縫う。
脇も縫えたら、後は一気に仕上げたいところです。縫い代割ったり折ったりは写真に撮ったのですが、縫うところはまた忘れました・・・
⑩襟ぐり、袖ぐりにステッチをかける
仕上げも佳境に入って参りました。ここは気を抜くと変なシワが寄ったりするので、布を無理に引っ張ったりせずに、カーブを意識して丁寧に縫います。
⑪裾を3cmに折って、2.5cmのところを縫う。
最後の工程です!ここまで見て下さった方、ありがとうございます!
⑫脇の縫い目に落としミシンで見返しを縫いとめる。
すみません。まだありました。本当にこれで最後。着るときに見返しがベローンと出てこないように、目立たないように縫うのです。
そんなこんなで完成です。おつかれさまでした。